2000年2月16日〜2月29日

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2月29日(火)

 掲示板のほうは、すっかりヌルめのゲーム掲示板と化してます。ま、それも良し。

 書店で浦沢直樹モンスター』13巻を購入。待ってました!
 ここまで来ても、なお新たな登場人物が次々と出てくる。が、やっぱりおもしろい。コマ割り、構図、キャラクタ、台詞まわし、構成、どれをとっても隙がない。そのうえ和製『IT』ともいうべき『20世紀少年』も平行して週刊連載しているんだから、ただただ驚くばかり。
 早く続きを読みたい。

 深夜まで営業しているCDショップを二軒まわったのだが、どちらもaikoの『桜の木の下』が売り切れ。ショック。別に初回限定版が欲しいわけではないんだけど、新しい曲を聴けないのは悲しい。仕方なく、家に帰ってマキシシングル『桜の時』を聴く。
 とはいえ、1st.『小さな丸い好日』の収録曲だと「ジェット」と「あした」、2nd.収録のシングル曲だと「花火」みたいな、妙な勢いのある曲が好きなので、正直なところ「カブトムシ」と「桜の時」は物足りなかった。アルバムにはそういう曲がいくつかはあるだろうと楽しみにしていただけに、手に入らなくて残念。通常版の入荷は3/2ということなので、たぶん、それまでは買えないんだろうな……。

2月28日(月)

カレイドスコープ島』は、いろいろあって中断しつつも、実はまだ読んでいたりする。いや、以前にこんなことを書いたので、一応、読むのをやめたわけじゃないと明言しておいたほうがいいかと思って。

 久々に会社の帰りに書店に寄る。先日キングの『ザ・スタンド』の邦訳はどうなっているんだろうと書いたが、「ミステリマガジン」4月号を立ち読みしていたら、キングの諸作品の翻訳者である深町眞理子さんの近況が掲載されていた。それを読む限りでは、『ザ・スタンド』が今世紀中に刊行されることはなさそう。がんばってください楽しみにしてます、としか言えませんが。

 今日は珍しく何も買わずじまい。今週は早めの時間に帰宅できそうなので、溜まっている本を読むつもり。

2月27日(日)

 柄谷行人倫理21』を読む。

 たとえば、ここに殺人者がいます。通常の裁判では、彼に殺意があったか、なかったかが大事になります。また、弁護側は、彼がそこにいたった原因を述べて弁護するでしょう。そして。検事は、たとえ、そうであろうと、当人にそれを避ける選択がありえたと主張するでしょう。しかし、カントにとっては、当人にどのような意図があろうと、あるいは原因による不可避性があろうと、問題ではないのです。そもそも、殺意は「自由意志」ではなくて、さまざまな原因に規定されています。さらに、殺意があろうと、実際に殺人を犯すにいたるかどうか決まっていません。それには、様々な現実的契機が必要です。殺意があっても殺せない時もあるし、殺意がなくても殺してしまう時もある。そのような諸原因をつぶさに見ていけば、この犯人に「自由」などはなく、したがって、責任もないということになります。
(文中引用略)
 しかし、カントはこの犯人に「自由」があると考えます。それは、彼が行為する時点で自由があったということではないのです。それは決してありえない。ただ、彼は、自らが自由にこの行為をした「かのように」見なさなければならない、というのです。自由は、「自由であれ」という命令(義務)においてのみ存在する。それは、いいかえれば、決定論的な因果律を括弧にいれよ、という命令です。

 個人的には登場人物のトラウマを主題にした小説には辟易している、と以前に書いたのだが、その理由は、それらの小説がトラウマと犯罪行為の相関関係を無根拠に承認してしまっていることにあるのだと思う。
倫理21』についてはまだ途中のため、詳細はまた改めて書く。

 ところで、上記のような、犯罪を犯した原因を括弧に入れたうえでの「責任」が成立するとなると、刑罰の定価制が可能になると思うのだが、どうだろうか。人を一人殺したら、その手段・動機を問わず、一律懲役●年なり、みたいな。

2月26日(土)

 Macintosh版『ATOK13』、田村由美『BASARA』27巻(完結)、松本嵩春『アガルタ』4巻、「現代のエスプリ」No.391「日記コミュニケーション」(今さらですが)、中古の『BIOHAZARD3』と『バイオハザード3公式ガイドブック』などを購入。
BASARA』はすでに本編は終わっているので、完結といわれても正直なところぴんとこないのだが、外伝も含めてこれ以上はもう何も出てこない、ということなのだと思うと、やはり残念。とりあえず、「傑作」という自分の中の評価は作品が完結しても揺るぎない。敵同士の主人公二人が惹かれあうという、ベタといえばベタな設定を、妙な韜晦なしで描ききったというのは、それだけで賞賛に値すると思う。脇役のキャラクタたちに対する作者の思い入れの強さも、いい意味で作品世界の充実に結びついている。全巻通して再読しなくては。
アガルタ』は、もうわけがわからない。前の話を忘れている、ということもあるんだけど、絵の見づらさも手伝って、もはや理解できない範疇に作品が達している。う〜む。
BIOHAZARD3』は、冒頭を少しだけ。グラフィックにかんしては、やはり『ベロニカ』の後ではつらいものがある。しかし、階段をスムーズに上れる、敵の攻撃を緊急回避でかわせる、などの改良点は好感触。『ベロニカ』にも反映してほしかった。
現代のエスプリ」については、未読のためまた後日(て、こればっかり)。

2月25日(金)

 遠藤浩輝EDEN』4巻と柄谷行人倫理21』を購入。帰りの電車でまず『EDEN』を読む。3巻終盤の衝撃的な展開から、さらにどういう展開を見せるのかと思っていると、いささか肩すかしを喰う。しかし、あれをあえて引っ張らず、あっさりと流してしまうあたりが、いかにもこの作者らしい。掲載誌が月刊なので、単行本の発売間隔が長いのが困りもの。
 続いて、『倫理21』。帯には「初の書き下ろし評論」とあるが、実際には講演をリライトしたもの。「責任」と「倫理」についての論考。以下、冒頭におかれた「はじめに」からの引用。

 自由とは、他に原因がなく純粋に自発的・自律的であるということです。もし人が共同体規範に従うとすると、それは他律的であって、自由ではない。また、従うという意識さえなく、それを当たり前のように思ってそうしているとしても、同様です。自由は、純粋に自発的な行為でなければならない。一方、功利主義的な考え方では、行為は身体的な欲求や他者の欲望に規定されているのだから、自由ではありません。
 では、われわれは純粋に自発的という意味で自由であることができるか、というと、本当はできないのです。というのは、私が自由に選択したと思っていることでも、実際には、意識しないような諸原因にもとづいているからです。

 そうした認識のうえで、責任とは何かを問うのが本書の主題といえる。詳細はまた後日。

2月24日(木)

 やった! 久々に日付が変わる前に会社を出られた。
 さて、明日ももうひとがんばり。

 日記に必ずひとつは本の話題を入れようと思い立ったのだが、早くも挫折。明日からにしよう。

2月23日(水)

 昨日はまたもや会社に泊まり。でも、単純に睡眠時間を考えると、明け方の5時に寝たとしても、始業の9時までには4時間も眠れるわけで、終電で帰宅して1時間くらいだらだらしてから寝て5時半に起きた場合と比べると、会社に泊まったほうが楽なのは確か。あとは、気分の問題。
 基本的に、平日はどんなに遅く帰ってきても日記だけは更新するつもりなので、前日の日記が朝の時点でアップされていない場合は、ああ、会社に泊まったんだな、と思って同情してやってください。
 それにしても、ここのところの日記の内容のなさゆえに「ReadMe!」や「日記猿人」や「日記圏」への更新報告を遠慮していたら、あっというまに知人しか見に来ないサイトになってしまった。とほほ。
 ……いや、別に知人をないがしろにしてるわけじゃないんで念のため。

 読書系(自称)のサイトなのに、一ヶ月以上も新しい本の感想がアップされていない。仕事が忙しいとはいえ、『BIOHAZARD CODE:Veronica』などはちゃんと終わらせているのだから、必ずしも仕事だけが理由でないのは明白。これはかなりまずい状況なので、少ない貯金に手を出すことを考える。ていうか、過去に読んだ本について書く、ということなんだけど。
 ある程度まとまった分量を読んでいるジャンルということで、とりあえずモダンホラーあたりに言及するコンテンツを作ろうと考える。とはいえ、読んでいたのはマキャモンキングクーンツに続く「第三の男」などと呼ばれていた時代のことなので、果たしてどれだけのことが書けるのか自分でも心もとない。

 そんなことを考えていてふと思い出したのだが、『ザ・スタンド』の邦訳ってどうなってるんでしょうか? キングの新刊を読まなくなって久しい現在でも、これだけは出たら間違いなく読むんだけどな。

2月21日(月)

 人様の日記にあったネタをそのまんま引っ張ってきたものだが、ここに椎名林檎の素人時代の写真がある。いや、別に、それだけなんだけど。

 終電で帰宅。缶コーヒーを飲む、煙草を吸う、メールを読む、サイトの巡回、日記を書く、メールを書く、といういつもの流れ。日記なんて書かなくてもいいじゃないか、と思いつつも、なぜか書かずにはいられない。日記を書くことがストレス解消、などということはまったくなく、書くことがないと頭を悩ませつつ睡眠時間を削っているので害はあっても利点はない。

 正直なところ、自分が日記を書き続けることができるなんて思ってもみなかった。

2月20日(日)

BIOHAZARD CODE:Veronica』をようやくクリア。
 さすがに1をプレイした時のような衝撃はないけど、全体的に高いクオリティでまとめられた良作。自社制作ではない、との噂も聞くが、押さえるべきところをきちんと押さえているので、今までのシリーズと比べても遜色ない。というか、少なくとも2よりは数段上(私見)。
 不満点はといえば、ムービーの画質があまり良くないということ、セーブポイントの配置がいささか不親切だということ、対ラスボスでの使用キャラが○○○だということくらい。
 クリア後のおまけであるバトルモードもおもしろい。『ガンサバイバー』ばりの主観視点でのプレイも可能で、強力な武器を無制限に使えるので、ゾンビをばたばたとなぎ倒せてなかなか気持ちいい。
 さて、次は『ベイグラントストーリー』だな。

 加藤元浩Q.E.D.』5巻を購入。

2月19日(土)

 18日は泊まり。午前5時くらいに力尽きて寝る。早めに起きてさっさと仕事を終わらせ帰るつもりだったのだが、目が覚めるとすでに11時半。結局、会社を出たのは午後6時くらい。

 CDショップでaiko桜の時』、シンバルズThat's Entertainment』、書店で皆川亮二ARMS』11巻、上遠野浩平ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生』、Mac雑誌を数誌購入。そういや、ブギーポップシリーズは『歪曲王』で止まってる。やばいな。

2月17日(木)

 例によって終電で帰宅。夕飯は出前のラーメンだったのだが、それからすでに5時間以上経過しているため、空腹を覚えてコンビニに立ち寄る。猛烈に甘いものが食べたくなり、生シュークリーム(二個入り)を買う。あと、おにぎりを二個(紅鮭とカルビ焼肉)。満足。

 MAC WORLD Expo関連のニュースを見ていたら……うわ、こりゃ、すごい!
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2月16日(水)

 ありがとう、ノートン先生!
 というわけで、昨日の日記に書いた会社のMacのハードディスクの不具合は無事解決。
 いや、まさか本当に修復できるとは思ってもみなかった。伊達にバージョンアップしているわけじゃないってことだな。

 またもや終電で帰宅。とやっぱり書いてしまう。だって、他に書くことないんだもんなぁ。

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