2000年10月1日〜10月15日

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10月15日(日)

 14時間も寝てしまった。いくら何でも寝すぎだろ。

 こんなことを言っておきながら、ほとんど手をつけていなかった『ドラゴンクエスト7』をプレイ。いきなりつまる。攻略サイトを検索して、見つけたのがこちら
 え〜と、現在の鉱山ってどうやって入るんでしょうか? 城の地下にある赤い石版はすでに入手済みなんですけど……。

 その後、無事、先に進めました。

10月14日(土)

 星里もちる本気のしるし』1巻を購入。星里もちるのコミックスはしばらく買ってなかったんだけど、スズキトモユさんの「メビウスひみつきち」で今いちばんヤな感じの漫画かも」と書かれていたのを読んで久々に購入した次第。
 ほんと、いや〜な気分になるマンガ。どういうふうにストーリーが展開しても、読者は後味の悪い思いをすること必至でしょう。

 あと、竹本健治クー』『鏡面のクー』も購入。『クー』は未読だったりする。

 だいぶ前に買ったアラン・ソーカルジャン・ブリクモン「知」の欺瞞』をようやく読みはじめたんだけど、「はじめに」を読み終えたところで早くも挫折しそうな気配。もうちょっとがんばってみます。

10月12日(木)

 倉知淳壺中の天国』読了。★★★★

 えーと、正確にいうと読了したのは昨日というか、帰宅途中の電車の中で読んでいたんだけど、どうにも止まらなくなって、帰宅した時間が午前1時だったにもかかわらず続きを読んでしまい、結局就寝したのが午前3時半というのは、やっぱり会社員……というか人間失格ですね。

 まあ、それはさておき。先日の日記にも書いたとおり、生活感の描写と電波な文章が特に秀逸。途中、被害者の視点で語られる章が挿入されているんだけど、人物ごとに文体を変えるという芸の細かさ(二番目の被害者について語る文体は三浦俊彦みたい)。個人的には「白おたく」と「黒おたく」の一騎打ちというフレーズが最高のヒットでした。欠点をあげるとすれば、本筋にからまない脇役に必要以上にキャラが立ちすぎている、ということ(例:クリーニング屋の夫妻←事件に関係ないということもネタバレだと思うので、文字の色を変えておきます)。まあ、これは好きずきですね(逆に、そらけいが評価している生活感の描写をうっとうしいと感じる人もいるだろうし)。

 で、ミステリとしての評価ですが、決して悪くはないけど、解決には興奮しなかった、というのが正直なところ(そういう意味では、★4つは若干甘めの評価かもしれない)。

 あと、これは倉知淳に限った話ではないんだけど、いいかげん探偵役が推理を語る前に「これはあくまで想像にすぎない」という予防線をはるの、やめてほしいなぁ(……でも、これは本の感想を書くときについ「個人的には」と書いてしまうのと同じようなものかもしれない。そういう意味では、自分も人のことを責められないんだけど)。

10月8日(日)

 ほったゆみ+小畑健ヒカルの碁』9巻、荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険 スターオーシャン』3巻、矢井田瞳my sweet darlin'」、HELLOWEENMR.TORTURE」を購入。

ヒカルの碁』は相変わらず週刊連載というのが信じられないくらい原作・作画ともに高いクオリティで安定しており、エンターテインメントとして文句のつけようがない。脱帽。特に、同じ顔の人物が一人として出てこない(端役を含めて)という驚異的な小畑健の描き分けの技術には感動すら覚える。

ジョジョの奇妙な冒険 スターオーシャン』は、いつも通り。時々、戦闘における「限定状況のルール」がわかりづらいきらいがあるのが難点だが(今にはじまったことじゃないけど)、「6人いる!」のシチュエーションはありがちなだけにシンプルでわかりやすく、今後の敵との駆け引きが楽しめそう。

 矢井田瞳my sweet darlin'」。ドライヴ感のあるポップな曲。何だかかんだいって結構好きだったりする。同じメロディに乗せる言葉の音数の違いで、微妙な差異の綾を出すのがうまいな、と感じた。

 HELLOWEENMR.TORTURE」。
 タイトル・ナンバーは、ドラムのウリ・カッシュによるヘヴィでアグレッシヴな曲。サビのコーラスとかキーボードの使い方がちょっと最近のGAMMA RAYみたい。
  2曲目はヴォーカルのアンディ・デリスによる、「IF I COULD FLY」のラジオ・エディット・バージョン。アンディ・デリスお得意の、ミディアム・テンポのメロウな曲。まあ、いつものやつです。個人的にはこの路線は飽きました。
 3曲目はベースのマーカス・グロスコフによる「DELIVER US FROM TEMPTATION」。この曲が一番むかしのHELLOWEENぽい(でも、アルバムには収録されない)。結構、好き。
 あとは「IF I COULD FLY」のアルバム・バージョンも収録されている。
 このミニアルバムを聴く限りでは、新作は前作『BETTER THAN RAW』と似た感じのアルバムになりそう。まあ、前作は割と好きなアルバムだったし、HELLOWEENに革新性は求めていないので、そこそこ楽しめるでしょう、きっと。

10月7日(土)

 倉知淳壺中の天国』購入。冒頭を少し読む。プロローグ的な電波な文章が、いかにもありそうな感じ(「みな様もご存じのことと思います」と書きながら、すぐ後で「ご存じないかたもいらっしゃるかもしれませんので」と書く矛盾ぶりとか、「くもマッカ出血」というボキャブラリとか)。また、本編の野菜の描写をはじめとする生活感の表現が素晴らしい。というわけで、ちょっと引用。

 キッチンで早速、本日の収穫の整理を始めた。ジャガイモと玉ネギはシンクの下の収納庫へしまい、ホウレンソウは古新聞をざっと水にくぐらせ包み直す。新鮮だからチルド室で一週間はもつだろう。量もたっぷりあるから、しばらくはしゃきしゃきのおひたしが食べられる。今日の夕食は卵とブタ肉で、ホウレンソウの中華風炒めでも作ろうか──。ネギも三、四本ずつ小分けして濡れ新聞でくるんでおく。一本だけとりあえず、今朝の薬味用に刻むとしよう。ダイコンは葉を落として、これも今から一本分だけゴマ油で炒めることにする。片付けと同時進行で、朝食の支度もしているのである。タイマーセットしておいた炊飯器は、たった今保温に切り替わったところだし、コンロの上では味噌汁の鍋が湯気を立てている。ダシ用のニボシは前夜のうちにワタを取って鍋の水に浸しておき、朝は火をつければいいだけの態勢を取る──これが知子の味噌汁作りの流儀だ。ちなみに今朝の味噌汁は買ってきたばかりのナス──ヘタのトゲが大型犬のヒゲみたいに硬いし、色も艶やかな濃紺。きっとおいしいだろう。

 これだけで充分という気もするけど、さらにミステリとしての完成度が高ければ間違いなく傑作でしょう。読み進むのが楽しみ。

 高校時代の仲間と飲み会。またもや途中で寝てしまう。う〜む。

 久々に「ファミ通」を購入。目的は付録としてついているセガエターナル・アルカディア』の@barai版GD-ROM。ちょっと触った感じでは、戦闘がいまいちテンポが悪くてタルい。製品版の購入は……???

10月6日(金)

 5日の晩は会社に泊まって朝の4時過ぎまで仕事。今日は終電で帰宅。

10月3日(火)

 鎌田敏夫うしろのしょうめんだあれ』読了。★★★
 ホラーと謎解きミステリを足して2で割ったような小説。佳代子の存在が怪談としての物語を脱臼させる方向に作用しているのだが、結末の文章に代表される典型的な怪談風の語り口もまた幅をきかせており、全体的にちぐはぐな印象。具体的なエピソードの描写に欠けるので、結末近くの母親の言葉など、いまひとつ効果をあげていない。
 余談だけど、冒頭にちょっとだけ出てきた温泉施設の受付の女性はいったい何者なんでしょうか?

10月2日(月)

 現在、鎌田敏夫うしろのしょうめんだあれ』を読書中。まだ1/3くらいだけど、作者がどういう方向に話を持っていこうとしてるのかが読めなくておもしろい。

10月1日(日)

 フレッド・カサック殺人交叉点』に併録されている『連鎖反応』(一応、長編らしいので二重括弧にしておきます)読了。Web上の書評では多くの方々が『殺人交叉点』より『連鎖反応』のほうが楽しめた、という意味のことを書いていますが、確かにその通りでした。ユーモラスな語り口で描かれる殺人者のキャラクタが秀逸。また、『殺人交叉点』から引き続いて登場するソメ警部の自己陶酔ぶりもなかなか笑える。欲をいえば、結末はもう二段階ふんでから落としてほしかったところ。

 実家の本の整理。講談社ノベルスや東京創元社などの新本格系の書籍で、判型違いで重複しているものや現時点で文庫版の入手が容易なものは思い切って捨てることにする。
 ……そのうち後悔しそうな気がしなくもない。

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