長崎県対馬地方と大韓民国編

旅行第4日目 その2

雨の釜山市内を彷徨

1日半ぶりにやって来た釜山は本降りの雨であった。
今日は夕方までに大邱に行く予定にしていて、釜山ではだいたい2時間半くらい時間がある。その間市内を歩いてみようと思う。

最初は、市内を一望できる釜山タワーに行こうと思った。市の中心部にいきなりある小高い山の山頂にある。地図によれば、地下鉄の南浦洞(ナムポドン)駅から歩くと近いらしいので、釜山駅から地下鉄に乗って向かう。

ところが、いざ山の下まで行ってみたら、山頂は雲がかかっていて見えなかった。これでは行く意味がなく、予定変更。このあたりは市の中でもかなりの繁華街なので、その町の中を歩く。それにしてもすごい雨なので、町の様子を眺めるとかそういう余裕がない。



とにかくひたすら雨が降っていました…
 

国際市場というのが近くにあり、その市場をながめようと思ったが、結局見つからず(見つけようという気力も起きなくなった)、大通りに出たら地下鉄のチャガルチ駅というのがあったので中に入ってしまう。
あとで気付いたのだが、チャガルチ市場という大きな魚市場が近くにあったらしい。これだけの雨が降っていなければ気付いたのに、と思う。

まだ時間が余っているので、おみやげを買いにロッテ・デパートに行くことにする。これも雨さえ降っていなければそのへんのみやげ物屋を冷やかすはずだったのである。

ロッテ・デパートはチャガルチから地下鉄に乗って、釜山の駅前を通り過ぎ、やや北寄りの西面(ソミョン)駅と通路でつながっている。
デパートの内部は日本のそれとほとんど変わらない。免税店は8階にある。よほど日本人客が多いのか、この階では完璧に日本語が通じる。だいたい館内放送が日本語なんだもん。韓国にいる気がしなくなってくるようである。ここで3万ウォン分くらいお買い物。

その後、釜山駅に戻る。なんだか、雨に振り回されてしまった。

 

ムグンファ号236列車

釜山から、再び京釜線の列車に乗って大邱に向かう。大邱へ行くのは野球を見るためなのだが、なにしろこの天気。気持ちが萎えてくる。

今回の旅行では、鈍行トンイル号、特急セマウル号と乗ったので、今回は残るもう1つの種別・急行のムグンファ号に乗ることにした。韓国内ではこのムグンファ号が一番本数が多く、全路線津々浦々走っている。京釜線においても、セマウル号より本数が多い。
駅に着いたのが14時半くらいだったので、次の14:45発に乗ることにした。窓口で指定席券を買う。というより、ムグンファ号は全国的に全車指定席制である。



ムグンファ号236列車の切符
 



釜山駅3,4番線ホーム用改札口
 

発車ホームの3番線に向かう。ディーゼル機関車に引かれた客車10両編成の列車はすでに入線している。
基本的に韓国内の列車は近郊列車を除いて機関車牽引というのがほとんどで、長距離列車でディーゼルカーが走っているのは幹線の京釜線の一部くらいである。このように機関車牽引列車が多数を占めているというのが世界の鉄道の主流で、これがほとんど消滅してしまった日本の鉄道はむしろ例外的な存在である。



ムグンファ号の客車
 



同じく行先標
 

この列車は始発から全体的に乗車率がよく、少なくとも私が指定された最後尾10号車は満席である。セマウル号より停車駅が多く、料金も安いので人気があるのだろう。現に私のとなりの席の人は30分くらいで降りていった。

14:45発車。最初の停車駅亀浦(クポ)のあたりから釜山の市街地を抜けてくる。このムグンファ号は先ほどのセマウル号と違い、最初から車内放送がテープでの3カ国語放送である。ただし停車駅が各列車バラバラで、すべての駅のアナウンスが録音されているわけではないらしく、そういう駅では車掌がマイクで放送する。

市街地を抜けるあたりから、なんと予想に反して雨がやんだ。今日は絶対野球の試合は中止だと思っていたのに、「もしかしてこれは」と思わざるを得なかった。



雨もやみ、のんびりした景色が展開されます
 

16:05、4つ目の停車駅東大邱(トンテグ)駅着。ここで降りる。
つっかえることなく目一杯走っていたのに、到着は3分遅れであった。やっぱりダイヤにムリがあるのだろうか。

もともとこの駅で降りる客は少なくて、構内で写真とか撮ってから出口改札に行ったら、すでにブースには駅員がいなくて向こうの控え室にいた。私を見てこちらに来ようとしたので、切符を見せながら「ジュシゲッスムニカ〜(くださ〜い)」と叫んでみたら、「どうぞ」というジェスチャーをしてまた戻っていった。

 

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