離島シリーズ
長崎県五島の島々

 

●久賀島(ひさかじま)

久賀島は町として独立していないで福江市に編入されていた。それほど人口が少ないのであろう。現在は福江市そのものが合併で五島市となったので、この島も五島市の一部になっている。
そういうわけで、でもないのだが、この島では宿泊せず、福江島からの日帰りとなってしまった。
船は福江島から木口汽船の「フェリーひさか」が就航している。福江市の中心部から10kmほど行った奥浦港から出航しているが、昼の便が1便だけ福江港までやってくる。

奈留島から11時発の船(これは高速船だった)に乗り、35分で福江島の福江港に着く。先ほど述べた1便だけやって来る久賀島行きの船の出航までの間に昼食をとり、原付でも借りておこうと思った。
ところが町で唯一のレンタバイクの店へ行くと、原付は出払っていた。仕方なく車を借りて港へ行った。仕方なく、というのはこの船には車が5台しか乗らず、基本的に予約制となっているのである。もちろん予約などしていない。
しかしいざ行ってみると船員さんも好意的で、「1台ならいいよ」と乗せてくれた。たまたま1台分の空きがあったのだった。

 

この船が入港する久賀島の田の浦港は、何もない小さな入江の奥にあり、ガケの下に車がやっと5台くらい停まれる駐車場と桟橋しかないところであった。



田の浦港とフェリーひさか
 

島内の道は基本的に1本道。港から3分ほど走ると島を縦断にかかり、さらに10分ほど走ると狭いながら平地に出る。ここには市役所の支所や郵便局がある「久賀」という集落で、いちおう島の中心地なのだろう。

そのあたりが久賀湾の一番奥にあたる。この島はこの湾を中心にしたU字型をしている。

ここで道が2手に分かれていて、その東側の道を行く。再び山越えがあって、「蕨」という集落に出た。ここが島内で一番大きな集落と思われる。



蕨集落
奈留島が湾の向こう側に間近に見えています
 

さらに行けるところまで行こうと走っていると、途中で道が工事中となって終わっていた。近くの海岸を少し散歩してみる。この地点からは、さっきまでいた奈留島が真正面に見えた。本当に間近に見えて、港のフェリーターミナル(前ページの写真)まではっきりと見える。

一方、久賀集落から西側への道は、ひたすら林道という感じで、いくつか目の小さな集落のところで道が終わっていた。
これで、島内の主だった道はすべて走ってしまったことになる。


帰りのフェリーには、きちんと船会社に電話して車乗船の予約を入れた。ところが、最終便だったせいか車は私のを含めたったの2台で、あんまり予約の意味がないのであった。
久賀島と福江島の距離も近くて、出航して10分で早くも福江島の奥浦湾に入った。そこからが長くて、約10分かかって奥浦港に着岸すると、今日の営業はもう終わりなので、船員が船の掃除をはじめていた。

 

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