海外の鉄道もの

ユングフラウへの鉄道


スイス・ゴールデンパスからの続きです)

インターラーケンの背後にそびえるハイムウェイフルーという山の頂上で昼食をとった我々一行は、インターラーケン・オスト駅に向かった。



インターラーケン・オスト駅構内
写っているのはスイス国鉄(SSB)の列車
 

今日の宿泊地は、スイスの「ベルナー・オーバーラント」と呼ばれるこのあたり一帯の、山中にあるグリンデルワルドという町。
登山の基地として非常に有名な町である。

インターラーケン・オスト駅からグリンデルワルドまで、ベルナー・オーバーラント鉄道(BOB)に乗る。



BOB鉄道の列車
同じくインターラーケン・オスト駅構内にて
 

ちなみに、BOB鉄道の行き先はグリンデルワルドだけではなく、ラウターブルンネンというところにも行っている。実は、BOB鉄道はこの2つの終点駅でともにヴェンゲルン・アルプ鉄道(WAB)に接続し、このWAB鉄道の両線がクライネ・シャイデックという駅で再び合流している。

列車は15〜18時台は30分間隔。全列車が両方の行き先の車両を併結している長い編成である。
この列車も、1両だけ動力車であとは付随車。行き先が2つあるから実際には動力車を2両つないでいる。

16:32発車。5分も走ると細い谷間に入っていく。
実は明日から4日間ここでスポーツプログラムを行うことになっており、明日の午前中はこの線路に沿った川を下っていく「ラフティング」。今日はいい天気だけど昨日1日雨降りだったので、川の水は増水している。「こんな激流を下っていくのか」と一同ビビる。



インターラーケンを発車した直後
 

15分ほどで分岐駅のツヴァイチュッチーネン着。列車が半分に切り離され、前半分のラウターブルンネン行き、続いて後ろ半分のグリンデルワルド行きが発車。

さらに20分ほど走って、17:08に終点グリンデルワルドに到着する。先頭の動力車兼客車が切り離され、最後尾に連結。本当に機関車と同じ扱いである。



グリンデルワルド駅
 


さて、我々が泊まる宿は、ここからWAB鉄道に乗り換えて一駅行ったところのグルント駅の近くである。
ところが、何を思ったか乗り換えないでそのまま乗っていて、そのうちインターラーケンの方に折り返してしまう。しょうがないので、最初のシベインディという駅で降り、次の列車を待つ。

しばらくして、列車がやってくる。ところが、通過してしまった。「おいちょっと待てよ」という感じだったが、通過した後になって駅の「列車停止ボタン」の存在に気がつく。時刻表を見てみたら、30分間隔の列車のうち、2本に1本はそのボタンが押されていない限り通過してしまうらしい。



シベインディ駅にて列車を待っている図
時計の下でだらけているのが筆者。


さらに30分待って次の列車に乗り、今度は無事WAB鉄道に乗り換え、18:24にグルントに着いた。



宿の近くで撮ったWAB鉄道の列車。
これは旧型車両。
 

以上、いかにも研修旅行らしいドタバタ劇でした。今となっては楽しい思い出でである。その時も楽しかったけど。

 

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