2000年5月1日〜5月15日

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5月15日(月)

 氷川透真っ暗な夜明け』を読む。まだ序盤。
 今月の講談社ノベルスの新刊で読む予定の本はこれが最後。

 昨日書いた浦賀和宏記号を喰う魔女』についてのネタバレですが、過去の作品内容がうる覚えなんで今いち自信がない。と思ったら、2ちゃんねるミステリ板にあった浦賀和宏スレッドに同意見の方がいてひと安心。該当発言は予告なくネタをばらしているんで、未読の方はご用心。

 つーか、浦賀和宏って、いまだに『エヴァンゲリオン』をやっている気がするのはデビュー作のタイトルからの連想だけなんでしょうか? あと、巻末の「引用、および参考文献リスト」をざっと見ただけで、作中のどの部分がどの本からとったのか、何となくわかってしまうというのはいささか問題では?

 ……まあ、何だかんだ言っても新刊が出たら買うんだけどね。

 しかし、表4の誤植はどうやったらこんな間違いをするのか謎。

5月14日(日)

 とりあえず、金井美恵子彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄』の感想をアップ。やっぱり、読み終えた直後に書かないと、いろいろと面倒なことになってしまうと痛感。 

 浦賀和宏記号を喰う魔女』読了。ああ、なるほど。この文体にもまったく意味がないってわけじゃなかったんですね。登場人物の会話内容の時代錯誤ぶりから作中の時代を特定されないための、いわば叙述トリックだった、と。これって、結局、既刊の主人公である安藤直樹の母親の話、ってことでいいんでしょうか?←ネタばれのため部分的に文字の色を変えてあります
 ……て、どこかにこのシリーズの全体像をわかりやすく説明しているサイトってないですかね? いろいろと不満な点は多いけど、やっぱり気になる作家ではあるんだよな。

 いや、それにしても、読み終えて書店のカバーをはずしてみて初めて気づいたのだが、表紙のオブジェがあまりにもタイトルそのままなので笑ってしまった。ていうか、辰巳四郎さん、最近、講談社ノベルスの表紙全般、手を抜いているような気が……。

 というわけで、次は氷川透真っ暗な夜明け』。
 今月は新刊を順調に読み終える一方で、感想のほうがなかなかアップできない。うむむ。

5月13日(土)

 昨日、どうしても仕事が片づかなかったので、午後から会社に出る。夕方、仕事を終えて帰宅。

 引き続き浦賀和宏記号を喰う魔女』。つまらなくはないのだが、やはり、文体が気になっていまいちのめり込めない。途中から、少しずつ以前の文体に戻りつつあるのはご愛敬といったところか。

 深夜、久々にMacOS 9の「ソフトウェア・アップデート」を実行する。しかし、まだ9.04にバージョンアップしていないのに、どういうわけか、リストに出てこない。しかも、動作中、他の操作が出来ないほど重くなってしまう。
 しかたなく、apple社のサイトからアップデータをダウンロード。12.5MBもある。1時間ほどかかってダウンロード終了。
 それにしても、これだけの重いデータをインターネット経由でしかアップデートできないのはやっぱり問題があると思うが。以前のように雑誌のCD-ROMに収録してくれればいいのに……。

 あ、Norton Utilitiesが9.04に未対応なんだ。

5月12日(金)

 森博嗣夢・出逢い・魔性』読了。読み終えてから昨日の発言を読み返すと失笑ものなのだが、おもしろいからそのままにしておく。現時点で発表されている〈Vシリーズ〉の中ではこれがベストかな。詳細な感想は明日アップ予定。ああ、まだ感想をアップしていない小説が4冊もたまってしまった……。

 続いて浦賀和宏記号を喰う魔女』を読み始める。それにしてもこの文体は何なんでしょうか。冒頭の2節にしてすでに同じ表現の繰り返しが散見されるのはいかがなものかと思うが。
 まあ、別にいいけど田村由美風に)。

 電話をかける時につい勢いで番号を押してしまうことがあって、AにかけるつもりがBの番号を押しているのに気づかず、出た相手に「Aさんいますか?」などと言って「はあ?」というような反応をされるのは、元来そっそかしいので結構やってしまうミスなのだが、たまたまAとBが似た名前だったりするとややこしいことになったりする。
 仕事で○田さんに届け物を渡しに行って、内線で出た相手に「○田さんいらっしゃいますか?」と言うと、「すでに帰った」との返事。おかしいな、そんなはずはないんだけど、と思いながらも、とりあえず預かってもらって会社に戻る。と、まもなく電話が鳴る。『さきほど□田宛にいただいた届け物なんですが……』
 □田さんとももちろん面識がある。一瞬にして事態を把握し、あわてて引き取りに行く。で、今はちゃんと確認しながら内線をかけ直し、無事、○田さんに渡すことができた。
 いや、でもね、実際のところは、○田さん□田さんって、聞き間違えるほど似てるとは思えないんですけど。……もちろん、内線番号をかけ間違えた自分が一番悪いのはわかってます。

 本日の器物損壊。ガラス1枚。で割りました。ええ、そりゃあ、もう見事に。

5月11日(木)

 森博嗣夢・出逢い・魔性』は現在3分の2くらい。
 いろいろと批判もあるようだけど、やっぱりこの人はキャラクタの立て方がうまいと思う。特に稲沢というキャラクタの描写は実に的確で印象に残る。
 一方、改めて欠点だと認識したのは、「読者の視点」と「登場人物の視点」の齟齬をいかに解消するか、という点について無自覚なことだろうか。例えば、行方不明になった当人の視点で書かれた章のすぐ後に、他の登場人物たちが「あいつはどこに行ったんだ?」と探すシーンを入れてるところとか。読者にとって、すでに知っていることで登場人物たちが騒いでも興醒めなだけなのだが。
 そういう意味で、『笑わない数学者』の逆トリックで一番問題なのは、冒頭に建物の平面図を載せていることだと以前から思っていたりする。いや、古い話で恐縮ですが。

5月10日(水)

 声優の塩沢兼人さんがお亡くなりになったとのこと。こちら
 一番好きな声優さんでした。
 あえてマニアックなところをあげてみると、『究極超人あ〜る』のあ〜るとか、『未来放浪ガルディーン』のガルディーンとか、『ロードス島戦記』の初期カセットブックでのスレインとか。有名どころでは、『機動戦士ガンダム』のマ・クベとか、『銀河英雄伝説』のオーベルシュタインとか。わりと最近では、『メタルギア・ソリッド』のグレイ・フォックスが印象深かった。……何だかヘンなキャラクタばかりが思い浮かんでしまうのだが、癖のあるキャラクタを演じさせたら最高にうまい声優さんだったと思います。もちろん、線の細い美形キャラを演じても良かったけど。
 謹んでご冥福をお祈りいたします。

5月9日(火)

 古処誠二UNKNOWN』読了。歴代のメフィスト賞受賞作と比較すると、確かに「異変」(帯より)といえるかもしれない実に真っ当なミステリ。語り手に過剰な自意識がなく、読んでいて鬱陶しくないところが良い。アイロニーではなく、まったく本を読まない人物が語り手、という設定は意外と新鮮。例によって詳細な感想はまた後日。とりあえず、次作の発表を待つ。

 本日の購入本。森博嗣夢・出会い・魔性』、浦賀和宏記号を喰う魔女』、氷川透真っ暗な夜明け』。て、最近、講談社ノベルスしか読んでいない気がする。とりあえず、上記の順番で読み進む予定。

5月8日(月)

 古処誠二UNKNOWN』はまだ序盤。
 自衛官の一人称なので、上官を前にした場面で地の文に敬語が入るのがいささかうざったい。三人称単一視点にすれば、もう少し文章がすっきりするのに、と思う。
 会話に無駄な反復が多いのも気になる。例えば44ページ下段。

 親分は咳払いをひとつして答えた。それによると、受話器からノイズが聞こえてきたという。
「ノイズ?」
「そう、ノイズです」

「どんなノイズでした?」

 強調部分にはまったく意味がない。削除しても意味は通るし、会話としても不自然ではない。ということは、なくても構わないということだ。
 シンプルな構成の作品なのだから、文章も徹底してシンプルにして欲しい、というのは、まあ、過剰な要求なのかもしれない。実はこの作品、現時点では割と気に入ってたりする。とりあえず、続きを読まなくては。

 今日は一日中偏頭痛に悩まされる。う〜む。

5月7日(日)

 だらだらと遊んで過ごす。明日からちゃんと社会復帰できるのかいささか不安。

 ちなみに連休中はまったく本を読まなかった。読書系サイトの看板を下げるべきか?
 殊能将之美濃牛』と金井美恵子彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄』の感想は近日中に必ずアップします。

5月6日(土)

 ビデオでヴィンセント・ギャロ監督・主演『バッファロー'66』を見る。ノスタルジーとナルシシズムに満ちた典型的なダメ男映画。あとは特に言うようなことはありません。て、なぜかサントラは持ってたりするんですが。

 先日、買いそびれたデジカメを購入するために新宿へ行く。目をつけていたのはSANYODSC-SX550。他機種との比較検討をほとんどせずに買ってしまったのだが、悪くない選択だったと思う。150万という必要充分な画素数(200〜300万では多すぎる)、320×240ピクセルで30フレーム/秒の動画撮影が可能、しかも、ファイルフォーマットが「QuickTime Movie」、接続インターフェイスがUSB、5万円以下の実売価格、などが購入のポイント。

(潜伏場所に)デジカメを持ち帰り、さっそく色々なものを撮りまくる。むちゃくちゃ楽しい。いや、デジカメなんて、CASIOQV-10以来触っていなかったんで、性能の良さに驚くことしきり。細部の再現性は甘いものの画質も悪くない。非圧縮のTIFFでも撮影できるし。動画も手軽でなかなか遊べる。
 とりあえず、自己紹介のページに加工したセルフ・ポートレイトをアップしたので、そらけいの顔を見てみたいという物好きな方はどうぞ。ほとんどわからないとは思うけど。あ、階調はつぶしてあるんで、手を加えても復元はできません(そんなことをする酔狂な人がいるとも思えないのだが、念のため)。

 夜は松阪肉のまるけんで注文した松阪牛で焼肉。600gで7,800円ナリ。別売りの炭焼きコンロと炭も一緒に購入。苦労してガスコンロで炭を熾し、網の上で霜降りの牛肉を焼いて食べる。うまい。
 デジカメ購入直後ということで、喜び勇んで焼肉の様子を静止画・動画で撮影したのだが、あまりに馬鹿馬鹿しいのでアップするのは自粛しておく。というか、動画なんかアップした日には、一発でプロバイダのサーバー容量を超えてしまう。
 ……いや、それにしてもうまかった。

 焼肉を食べつつ、ふと『美濃牛』を思い出し、まだきちんとした感想をアップしていなかったことに気づいてあせる。

5月5日(金)

 7日まで某所に潜伏。というわけで、日記の更新ができませんでした。

 それにしても、この事件をリアルタイムできちんと追えなかったのは残念。

 くらもちふさこ百年の恋もさめてしまう』を読む。さすが自分で一番気に入っているというだけのことはあって、展開、オチともに非常に美しくまとまっている。
 この構成力があれば、本格ミステリ的な作品を描いても結構いけるんじゃないかと思うのだが。

5月4日(木)

 秩父までドライブ(例によってそらけいは助手席)。はじめは秩父湖か長瀞まで行く予定だったのだが、あまりに道が混んでいたので途中であきらめ、秩父ミューズパークをふらふら散歩して帰る。帰りもえらく混んでいて、非常に疲れた。いや、まあ、運転していたわけじゃないから、自分なんかはまだましなんだろうけど。

5月3日(水)

 小学校の頃からの腐れ縁が続いているかっぱと久しぶりに会う。首都高速をバイクで走っていて転倒したが、バイクは大破しながらも本人は無傷だったという幸運の持ち主である。
 はじめが地元をふらふらするつもりだったのだが、いろいろあって新宿に出る。

 電器量販店でいろいろと眺めているうちに急に物欲の虫が騒ぎ出し、どうしてもデジカメが欲しくなる。しかし、今日は銀行のキャッシュ・ディスペンサーも閉まっている。まとまった金はおろしてあるものの、ここで使ってしまってはあと2日間、心許ない。そこで目をつけたのが、キャッシュ・カードで買い物ができるというデビット・カードのシステム。しかし、まあ、ちょっと考えればわかることなのだが、キャッシュ・ディスペンサーが動いていないということは、当然、システム自体が動いていないわけで、結局、店頭でも使えないということなのだ。
 そうなると、デビット・カードの利点というのは、わざわざ金をおろしに行かなくてもいい、という一点のみしかないわけで、はっきり言って使えねぇ。まったく意味がない
 まあ、いい年してクレジット・カードを持っていない自分もアレなんですが。

 本日購入したCD。SUPERSHIT666SUPERSHIT666』、THE ALMIGHTYTHE ALMIGHTY』、HARDCORE SUPERSTARBad Sneakers and a Pina Colada』。

 紀伊國屋書店を見ても、森博嗣夢・出逢い・魔性』と浦賀和宏記号を喰う魔女』は売っていなかった。市川憂人さんは一体どこで入手したのだろうか?

5月2日(火)

 DORAMA(古本とか中古CDとか中古ゲームの店)で板垣恵介グラップラー刃牙』25〜32巻、高橋ツトム地雷震』5〜7巻(4巻が見つからない!)を購入。

 殊能将之美濃牛』読了。次は古処誠二UNKNOWN』かな。
 え、森博嗣夢・出逢い・魔性』と浦賀和宏記号を喰う魔女』が出てるんですか?
 トマス・ハリスはいつになったら読めることやら……。

 それはともかく、殊能将之美濃牛』の暫定的な感想をBBS02(読書掲示板)のほうに書き込んだので参照いただければ幸いである。ついでに何か書き込んでいただけるともっとうれしい。内心の浮かれっぷりを押し殺した管理人による歓迎のレスがつくこと請け合いです。

Netscape6」はデザインがなかなか良い。とりあえず、β版をダウンロードしてみる。Mac版は英語版しかないのが残念。
 さっそくインストールして起動。……全然、駄目じゃん、これ。無茶苦茶動作が鈍い。いくらβ版とはいえ、あまりにひどい。表示解像度もMac版にもかかわらずデフォルトが96dpiだし、かといって72dpiに設定すると、ツールバーまわりの文字が判読不能なくらい小さくなってしまう。
 これならIE5のほうがマシというもの。
 完成版がどうなるのか、逆の意味で非常に興味がある。

5月1日(月)

 2ちゃんねる家庭用ゲーム板とかミステリ板とかHR/HM板を見ているうちに気がつけば3時。というわけで、日記を更新せずに寝てしまう。

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