離島シリーズ
北海道・日本海側の島々

 

●天売島(てうりとう)



高速船「さんらいなぁ」。ひそかに?写っているのが筆者。
焼尻島にて
 

焼尻から、お昼前の船に乗って天売島へ行った。
ちなみに高速船で、ガラガラにすいていた。距離的には近いので、20分弱で天売島に到着する。船には観光客らしき人物は私しかいなかった。

宿に荷物を置いた後、昼食を取りに行った。港の一角になぜか食堂が2軒並んでいて、そのうちの1軒に入る。
ここしばらく魚介類ばかり食べていたので、たまにはカレーでも、と思って注文したら、「今日は鮭がよくとれたんですよ」と鮭の切り身の焼いたやつがおまけで出てきた。周りを見ると、ラーメンの人にも定食の人にもみんな同じものがついていた。さらに食べ終わる頃には「インスタントですけど」と客全員にコーヒーが配られた。来て早々得した気分である。

北海道本土から約27km沖にある、天売島の人口は約500人。ちなみにそれに対して海鳥が約100万羽とのこと。
この島も周囲は約12km。北東−南西方向に長い楕円形をしている。
ただしこちらの方が起伏が多いとのことなので、原付バイクを借りることにした。船にも張り紙があったし、宿のおばさんも言っていたが、港におみやげ屋が5軒並んでいて、そのうちの1軒がレンタバイクもやっている。原付バイクはそこにはなく、約200m離れた車庫にあって、店のおばさんとそこまで行った。その間店はほっぽらかし。



港付近の集落
 

島を周遊する道路を時計回りに回ってみる。港から少し坂を上がって高台のようなところに出ると、また集落がある。このあたりに、役場の支所や学校がそろっている。3キロぐらい進むと、家がとぎれて2車線の道から突然簡易舗装の細い道になり、上りがきつくなる。

島のとったんが赤岩展望台で、断崖絶壁の雄大な景色である。この先に海鳥の観察小屋などがあったが、今は海鳥の季節ではないので、ただの岩場であった。



赤岩展望台付近の断崖
 

1周して港に戻ってきた頃、第3便の船がやって来た。この船には30人くらいの団体さんが乗っていて、しばらくの間にぎわった。

原付を返した後、島の郵便局に金をおろしに行った。宿から郵便局までは片道約2kmくらいで、天気も良く、気温もてきとうに涼しく、ぷらぷらと爽快な散歩であった。

翌朝、船の出航まで時間があるので、とりあえず散歩でもしようと宿の玄関に行くと、宿のおばさんが「今日マグロが上がったからぜひ見に来てください」と言った。この人は島の漁協の仲買人の1人でもあるらしく、漁協までついていった。
漁協の建物の中にはマグロがでーんと1匹横になっていた。休日だったので近所のガキもたくさん見に来ていた。9時になるとおばさんは他の仲買人と一緒に2階の入札会場に上がっていった。結果は聞かなかったが、周り人の話では「200万円以上はするでしょう」とのことであった。



この日上がったマグロ。漁協にて。

 

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