海外の鉄道もの

ペルーの鉄道

乗車記を追加しました。 
 

クスコ〜アグアス・カリエンテスの路線で使用されている車両(これで全種類ではありませんが)
左からソシャル、アウトバゴン、フェロスタル(全部列車名です)
いずれもオリャンタイタンボ駅にて


現在、ペルー国内で一般客を乗せて営業している路線は3つある。
ペルーを訪れた私は、そのうち2つに乗車した。まあ、遠路はるばるペルーまで行った大きな理由のひとつだったわけですが。

この3つはなぜかペルーの内陸部、いわゆるアンデスの高原を走る路線ばかりである。
かつては太平洋岸の首都リマからペルー中央鉄道という路線があり、その路線は標高4,783mというものすごいところを通るので、もし現在もその路線があれば何をさしおいても乗っていただろうが、現在は貨物専用線になってしまったようだ。

オリャンタイタンボ駅の待合室にあった
ペルーの鉄道の路線図。
これで全部です。
中央近くにある湖がチチカカ湖。

左上がりの線の上1/4が
@の路線
左上がりの線の下3/4が
Aの路線
右上がりの線が
Bの路線

@ クスコ〜アグアス・カリエンテス
A クスコ〜プーノ
B アレキパ〜プーノ

(下記の表記と同じ)

現地の主要駅には、それら3つの路線の時刻表が貼ってあった。なにしろ本数も少なく、主要駅しか載っていないので、大判のポスター1枚に収まってしまう程度のものだったが、それをすべて書き写してきた。

主要な駅に貼ってあった時刻表。
これだけで全部網羅しています。

それらをふまえ、以下でそれぞれの路線を紹介します。

@ クスコ 〜 アグアス・カリエンテス (〜キャバンバ)

A クスコ 〜 プーノ

B アレキパ 〜 プーノ

 

@ クスコ 〜 アグアス・カリエンテス (〜キャバンバ)

標高3,350mのクスコ サン・ペドロ駅から、マチュピチュ遺跡のふもと、アグアス・カリエンテスまでの約100q強の路線。
レール幅が914oという軽便鉄道である。
実はこの路線、さらに約70q先のキャバンバまでの路線なのであるが、途中区間で崖崩れがあり、営業路線としてはアグアス・カリエンテスまでとなっている。

●列車ダイヤ
この路線の途中、オリャンタイタンボというところから先は道路がなく、交通機関が鉄道しかないため、その区間についてはローカル列車も含めそれなりの本数が走っている。マチュピチュは今どき珍しい、列車でないと行けない観光地なのである。
一方クスコ〜オリャンタイタンボ間については、はっきり言えば観光列車しかなく、下り列車は午前中のみ、上り列車は午後のみにしか走っていない。

具体的なダイヤはこちら(2001.9現在)


●乗車記
この路線については、オリャンタイタンボ → アグアス・カリエンテス → クスコ と乗車した。

乗車記はこちら  往路乗車記  復路乗車記

 

A クスコ 〜 プーノ

クスコ ワンチャック駅からアンデスの高地をひた走り、チチカカ湖畔の町・プーノに至る約383qの路線。
途中標高4,319mという地点を通る。
それを含め、クスコ(3,350m)→オロペサ(3,095m)→ラ・ラヤ(4,319m)→プーノ(3,855m)と、かなり起伏に富んでいる。
レール幅は1,435oの標準軌である。

●列車ダイヤ
この路線を走る旅客列車は週5往復のみ。他に貨物列車もあるようだが、詳細は不明である。
週5往復のうち、私の乗ったインカクラスとツーリスモクラスを連結した列車が4往復、エコノミコクラスのみ連結の列車が1往復となっている。いわば前者が急行、後者が鈍行のような役割である。
この路線は並行して国道が走っていて、そこを走る長距離バスの方が本数も多く、スピードも速く、はっきり言って便利なようで、列車は観光用に成り下がってしまっているような感じである。

具体的なダイヤはこちら(2001.9現在)


●乗車記
もともとペルーに行こうと思うきっかけとなった路線である。クスコ → プーノと乗車。
乗車する前、地元の旅行社から路線図と距離の入った表をもらった。また車内でもカラーの路線図が売られていたので購入。
さらに乗車中は実際に駅を通過した時間をメモっていた。

この路線の駅、標高、距離、乗車当日の走行記録等の表はこちら

乗車記はこちらから

 

B アレキパ 〜 プーノ

ペルー第2の都市アレキパから、プーノに至る路線。フリアカで上記の路線と合流する。
途中、標高4,468mの地点を通り、上記のラ・ラヤ峠よりも高所なのだが、なぜかこちらの方が地味である。

●列車ダイヤ
こちらの旅客列車はさらに減って週3往復のみ。そのうち、1片道のみ夜行である。
列車はいずれもインカクラスとツーリスモクラスを連結した列車で、リーズナブルなエコノミコクラスは走っていない。
この路線も主力を長距離バスに奪われてしまったものと思われる。

具体的なダイヤはこちら(2001.9現在)

 

 

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